『ひとさじのはちみつ』 前田京子 著

ここでは『ひとさじのはちみつ』(前田京子 著)を、はちみつの関連本として紹介しています。

 

『お風呂の愉しみ』や『はっか油の愉しみ』などの著作がある前田京子さんの『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』は、ハチミツの魅力を余すことなく伝えた一冊だといえます。

『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』

『ひとさじのはちみつ』では、抗菌・殺菌作用のあるハチミツによる傷の手当てや目薬、歯磨き、胃薬としての使い方、美容法など、ハチミツを日常生活に活かすための方法が細かく書かれていますが、特に印象的なのは、はちみつとビタミンCとの組み合わせについてです。

 

はちみつだけでは十分に摂れないビタミンCを、アスコルビン酸の粉末などで補ってあげることが、風邪やインフルエンザなど、多くの病気を遠ざけるのに役立つ、ということについて詳しく書いてあるくだりは、はちみつの栄養効果や免疫力効果を知るうえで非常に勉強になります。

 

 

 ビタミンCを摂るときは、はちみつと組み合わせると、活性マルチビタミン、マルチミネラルを合わせることになるので、効果が高まり、しかも美味しい。(前田京子『ひとさじのはちみつ』p163

 

『ひとさじのはちみつ』は知られていない蜂蜜の魅力が伝わってくる一冊

また、はちみつを歯磨きの際に利用したり、天然の目薬として使用したりすることの効用についても触れられています。

そのため前田京子さんの『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』は、まだあまり知られていないハチミツの使い方や魅力をより詳しく知りたい方には非常にオススメの一冊だといえます。

 

ちなみに、この『ひとさじのはちみつ』の続篇として、2017年に発売された『はちみつ日和』があり、こちらも、はちみつだけではなく、プロポリスやローヤルゼリービーポーレンなどについても書かれた、大変興味深い内容になっています。

前田京子『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』
前田京子『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』 マガジンハウス

 普段の体調不良や体力作りに、はちみつが幾通りにも役に立つということを知ると、はちみつを常備しておくということは、大げさではなく、家にちょっとした薬局があることに等しいとわかる。

 はちみつのどんな成分が、どう効くのかということにもふれながら、この本では実際に試してみた、楽しくて具体的な使い方を、ちょっとした工夫も織り交ぜつつ、ご紹介したいと思う。

前田京子『ひとさじのはちみつ』p16

 

 

 この本は、ずっと身近にあって大好きだったのに、何十年もの間、はちみつの魅力に気づかなかったうっかり者が、ひょんなことからその秘めたるパワーに魅せられ、夢中であれこれ冒険してみた、経験や覚え書きを個人的にまとめたものだ。はちみつに、あれもできる、これもできるとその再発見にうれしくなったあまり、思わず遊び場に走り出て、「はちみつ好きはこの指とまれ!」と言っているようなものである。

前田京子『ひとさじのはちみつ』p184

『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』
『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』 目次

ひとさじのはちみつを寝る前に/もうひとさじのはちみつは、目覚めのお茶とともに/ひとびんのはちみつは、理想的な非常・保存食/はちみつで歯を磨こう/大汗かいたら「はちみつ水」(手作りイオン飲料)/はちみつ化粧水とはちみつのお風呂/はちみつ軟膏とはちみつの絆創膏/はちみつパックとはちみつクレンジング/はちみつ目薬/はちみつの胃薬/はちみつとビタミンCで、見えない敵と闘う/はちみつでおなかすっきり

『ひとさじのはちみつ』と『はちみつ日和』
前田京子さんの『ひとさじのはちみつ』と『はちみつ日和』