はちみつに関する豆知識
ここではハチミツとローヤルゼリーとの違いや、固まったはちみつの戻し方など、はちみつに関する豆知識をご紹介しています。
なお、本物の「はちみつ」の見分け方やはちみつ関連本については、リンク先のページをご覧ください。
ローヤルゼリーとの違い
はちみつとローヤルゼリーの最大の違いは、はちみつは蜜蜂が花の蜜を胃で消化し、ブドウ糖と果糖に分解したあと、口から巣房に戻されて熟成すると出来上がるのに対して、ローヤルゼリーは働き蜂が巣に貯めた花粉を食べて、腸で吸収し体内で合成された物質を頭部にある咽頭腺から分泌した物質を蓄積したもので、生殖力旺盛な女王蜂が食べ続けるエネルギー源だということです。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸が豊富だという点では同じですが、はちみつは主成分が糖分なので甘い味がするのに対し、ローヤルゼリーは糖質が10%程度なので味には独特な酸味があります。
また、ローヤルゼリーにははちみつに含まれていない特有の成分「デセン酸」「ハイドロキシデセン酸」「ヒドロキシデセン酸」などが含まれており、コレステロール値を下げたりガンを予防したりする効果に期待が寄せられています。
ローヤルゼリーは、糖質がメインのはちみつのようにエネルギー源としてではなく、栄養バランスを整え、生活習慣病予防など体質改善を促す健康補助食品として扱われています。
はちみつが固まる原因と戻し方
なぜ時間が経つとはちみつが固まるかといえば、含まれているブドウ糖が主な原因です。はちみつはほとんどがブドウ糖と果糖で構成されている水溶液ですが、気温が15~16度以下くらいに下がってくると、だんだんはちみつ中のブドウ糖が水分に溶け込めなくなっていきます。
よく果糖が多いはちみつ固まりにくいとされますが、それはブドウ糖が常温で水100gに約200g溶けるのに対し、果糖はその3倍溶け込むことが出来るからです。
また、はちみつの中の花粉がブドウ糖の核になり、結晶を作っていくと言われています。
はちみつの結晶化はぬるま湯で湯せんすると戻ります。しかし、あまり高温で加熱してしまうとはちみつの成分が失われる可能性があるので注意が必要です。
お薦めなのはポットの底にぬるま湯をはちみつの容器が立てるくらいに溜め、ポットの中に、蓋を軽くゆるめたはちみつの容器を置いたら、ポットにふたをします。するとお湯でポットの中の温度が上がっていくので、しばらくしてからはちみつを取り出してみると、結晶化する以前の状態に戻っています。
はちみつの効果的な食べ方
医学博士の蓮村誠氏は、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」の観点から、はちみつは生命力に溢れた食べ物であるとしています。また、脳の栄養になり、脳の発育や疲労回復にも効果的だとしています。
そのはちみつの効果を最大限に発揮するための食べ方として、食間の空腹時に単独で舐めるようにし、1日に小さじで2~3杯が適量であるとしています。
ま た加熱するとはちみつは悪質なものに変わることから、非加熱の生のはちみつを選び、熱を加えずにそのまま食べるのが良いとしています。
(参考 蓮村誠『からだの毒をきれいに出す食べもの百科』 知的生き方文庫)
西洋ミツバチと日本ミツバチの違い
現在、日本国内の市場に出回っているはちみつのほとんどは、長年にわたって品種改良されてきた西洋ミツバチによるものです。したがって日本ミツバチのはちみつはほとんど出回らない希少価値の高いものとなっています。日本ミツバチによる養蜂場として有名なのは「藤原養蜂場」です。
ここでは、西洋ミツバチと日本ミツバチの違いを挙げてみることにします。
・西洋ミツバチ
- たくさんの群れをつくるため飼育しやすい。
- 大量に咲く花の蜜を集中して集めるため、収蜜量が多い。
- 巣を掃除するのが得意。
- 巣房の強化や病気予防にプロポリスを集める。
- 病気やダニの予防対策が必要。
・日本ミツバチ
- 普段はおとなしいため、ほとんど刺すことがない。
- 少ない収蜜量だが滋養に富んだ蜜を集める。
- プロポリスを集めないため巣がやわらかい。
- ダニの寄生や腐蛆病、チョーク病が無い。
- 寒さに比較的強い。スズメバチを力を合わせて熱殺する。